はじめに
「自分の頭で考えられる子に育ってほしい」
これは多くの親が共通して願うことかもしれません。でも実際には、どうすれば子どもの“思考力”が育つのか、具体的に分からないという方も多いのではないでしょうか。
近年、学校教育でも「思考力・判断力・表現力」が重視されるようになり、記憶だけではなく、自ら考える力を持つ子どもが社会でも求められるようになってきています。
この記事では、小学校低学年のうちから家庭で取り入れられる、「思考力を育てる習慣」を7つご紹介します。どれも特別な準備や教材を必要としない、今日からでも始められるものばかりです。

“考える力”って特別な才能じゃないんだよ!おうちの中の習慣から、
どんどん育てていけるんだって!
思考力のある子に育つ家庭の特徴とは?

思考力を育てる家には、いくつかの共通点があります。それは、「子どもが自分の考えを言葉にできる場面が多いこと」「正解を教えるのではなく、考えさせる関わりをしていること」、そして「日常の中で考える癖を育てる会話や経験があること」です。
以下に紹介する7つの習慣は、こうした環境を自然とつくっていくためのヒントになります。
1.「なぜ?」を受け止め、「どう思う?」で返す会話

子どもは好奇心のかたまり。「どうして空は青いの?」「なんで信号は3色なの?」と聞かれたとき、「そういうものなんだよ」と片付けてしまうと、思考の芽はそこで止まってしまいます。
代わりに、「なんでだと思う?」と聞き返すことで、子ども自身が考え始めます。正しい答えよりも、「自分で考えてみる経験」を重ねることが、思考力を育てる第一歩です。
2.本や物語を一緒に読んだあとに感想を話し合う

読書は思考の栄養です。ただ読むだけでなく、「登場人物はどうしてこうしたんだと思う?」「自分だったらどうする?」などと問いかけることで、物語を通じて想像力や判断力を育むことができます。
学校の読書感想文のように、型にはまった表現ではなく、「心に残ったところは?」「好きなキャラは?」など自由な視点で話すことが大切です。
3.家族で「話し合う」習慣をもつ

思考力のある子が育つ家庭では、「決めつけ」ではなく「話し合い」が日常的に行われています。
例えば、週末のお出かけを決めるときに、「どこ行きたい?」と子どもの意見を聞く。「じゃあみんなが楽しめる方法を考えようか」と、一緒に案を出し合って決めていく。こうした小さな「合意形成」の経験が、思考力と同時に、表現力や協調性も育ててくれます。
4.失敗したときに「なぜダメだったのか」を一緒に考える

失敗は思考の宝庫です。「なんでこうなっちゃったと思う?」「どうしたら次はうまくいくかな?」と失敗の理由を一緒に探ることで、子どもは試行錯誤のプロセスを身につけていきます。
逆に「どうしてこんなことしたの!」と感情的に責めてしまうと、思考を止めてしまい、「叱られないこと」が目的になってしまうので要注意です。
5.知識よりも“考え方”を伝える

大人はつい「こうすればいいよ」と答えを教えがちですが、大切なのは“考え方”を伝えること。
たとえば、「雨が降ってるから外で遊べない」という状況では、「じゃあおうちの中でできる遊びを考えようか」と提案したり、「代わりに何ができるかな?」と選択肢を増やす問いかけをします。
これによって、子どもは「解決する方法を考える」思考が育っていきます。
6.絵や図で考えを整理する機会をつくる

低学年のうちは、まだ言葉だけで思考を整理するのが難しい場合も多いです。そんなときは、お絵描きや図解を通じて、自分の考えを“見える化”する機会を作ってあげるとよいでしょう。
たとえば、「好きな動物ランキングを描いてみよう」「今日一日を4コマまんがにしてみよう」など、遊び感覚で考えを表現することが、思考力の下地になります。
7.正解のない質問を日常に取り入れる

思考力は、「正解が一つに決まっていない問い」の中で育ちます。
たとえば、
- 「どうして犬と猫は仲良くなれないと思う?」
- 「もし明日が学校じゃなかったら何する?」
- 「人間が空を飛べたらどうなる?」
といった“正解のない質問”を日常会話に取り入れてみましょう。
子どもの答えに「なるほど!」「そういう考えもあるね」とポジティブに返すことがポイントです。
思考力を育てる上で大切なこと
ここでご紹介した7つの家庭習慣は、いずれも「答えを与える」のではなく、「子どもが自分で考えるきっかけを作る」ことに重きを置いています。
思考力とは、生まれ持った才能ではなく、“環境”と“習慣”によって育まれるものです。毎日のちょっとした声かけや関わりの中に、思考力を伸ばすヒントはたくさんあります。
まとめ

「思考力のある子に育てたい」と願うなら、家庭こそが一番の学びの場です。
今日からでも始められる習慣として、
①「なぜ?」「どう思う?」の対話
②本や物語からの問いかけ
③家族会議や話し合い
④失敗を一緒に分析
⑤考え方を伝える会話
⑥絵や図で考える練習
⑦正解のない問いを楽しむ
これらを意識して日々の生活に取り入れてみてください。子どもの中に、「自分の頭で考える力」が、少しずつ、でも確実に育っていくはずです。

正解よりも、“考え続ける姿勢”が未来の力になる!おうちの中から、ワクワクする思考の芽を育てていこう!
参考文献

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