はじめに
「子供にストレス耐性を身につけさせるには、どのような育て方が良いのでしょうか?また、どんな習い事を選べば良いのでしょうか?」
これは多くの親御さんが抱える疑問です。特に、現代社会ではストレスに対する適応力がますます重要になっています。複数の研究によって、適応力の高い子供は学業成績が向上し、将来的に健康で幸福な生活を送る可能性が高いことが示されています。
*例えば、レジリエンス(適応力)と学業成績に関するWang, MC, Haertel, GD, & Walberg, HJの研究結果や、適応力と幸福感についての、Masten, A.S.の研究結果など
この記事では、子供のストレス耐性を育むための効果的な育て方や習い事について、その特徴を交えながら詳しく解説します。
未来に役立つストレスに適応する力。レジリエンスなどの言葉も出てきているけど、それらはどうやって育むんだろう?
ストレス耐性の重要性とは?
子供にとって、ストレス耐性は健康的な成長に欠かせない要素です。
ストレス耐性が高い子供は、困難な状況に直面したときに冷静に対処でき、自分で解決策を見つけ出す力を持っています。
ここでいうストレス耐性には、例えば、様々な事象が起こってもそれに適応する力や、失敗があっても立ち直る回復力、成果が出なくても継続できる忍耐力などの精神的な強さを指します。
こういったストレスに対する力は学校生活や、将来においても非常に役立つ重要な能力です。
ストレス耐性を効果的に育む方法
1. プロセスを褒める
子供が努力したことに対して、結果ではなくプロセスを褒めることが大切です。
例えば、「一生懸命やっているのが分かるよ」、「いつもすごく真剣だね」といった言葉をかけることで、子供は挑戦を恐れずに前向きに取り組む姿勢を身につけることができます。
2. 子供が自分で決める機会を作る
自分で考えて行動する機会を与えることで、子供は自己管理能力を身につけます。
いきなりすべてを決めることは難しい場合には、例えば、日常生活の中の小さな決断をさせること(今日はどの服を着るか、何を食べるかなど)から始めると良いでしょう。
また、子供が決めたことについて、親が勝手な判断をして評価をするのではなく、行動してみた結果を子供本人がどう思っているかを確認するのが大切です。
親が正解・不正解を判断してしまうと、子供にとって自分で選ぶことではなく、親の正解を見つけることになってしまいます。
3. 失敗も許容し挑戦する機会を作る
ストレス耐性を高めるには、子供が困難な状況に直面することが大切です。
困難な場面に出会い、それを乗り越える経験を積むことで、子供は自分に対して自信を持ち、難しい場面に対してもポジティブに立ち向かえる力が育ちます。
失敗しそうな場面があっても過度に介入せず、見守りながら適度なサポートをすることで、子供は自信を持って挑戦できるようになります。
習い事によるストレス耐性の向上
学校生活以外の活動として習い事活動も、ストレス耐性を向上させることに役立ちます。
ここでは、3つの習い事について、紹介します。
1. スポーツ活動
スポーツは体力を鍛えるだけでなく、チームワークやフェアプレーの精神を学ぶことができます。また、勝敗を経験することで、ゲームのように思い通りいかないことがあることを理解し、ストレスに対する適応力が高まります。
2. 音楽やアート
音楽やアートは、自己表現の場を提供し、クリエイティブな思考を育むことができます。また、これらの活動はリラックス効果もあり、自分の考えや思いを表現することを通じて、ストレスの緩和に役立ちます。こういった趣味を持つことが、将来のストレスに出会った時の回復力や切り替えることのできる柔軟性に役立ちます。
3. ロボットプログラミング教室
ロボットプログラミング教室では、子供たちは自分でロボットを組み立て、プログラムを作成し、動作を確認するという一連のプロセスを経験します。
この過程で、多くの試行錯誤が必要となり、ストレス耐性としての持続力や、最後まで諦めない力が養われます。
また、結果として、きちんと動作するかどうかが視覚的にわかり、達成感を得やすく、問題点のあった場所を一緒に共有しながら、「ここにこんな問題があったんだね!でも、それを見つけて、こういう風に修正したからうまくいったんだね!」と論理的に筋道を立てて解決する課題解決力も養うことができます。
まとめ
子供のストレス耐性を育むためには、“プロセスを褒める”、”子供が自分で決める機会を作る”、”失敗も許容し挑戦する機会を作る”といった育て方が効果的です。
また、スポーツ活動、音楽やアート、ロボットプログラミング教室などの習い事を通じて、子供のストレス耐性を向上させることができます。ロボットプログラミング教室では、試行錯誤のプロセスを通じて自己解決能力を養い、ストレスに対する適応力を高めることができます。
もちろんストレス耐性を育んでいくためには親の適度なサポートが重要です。
子供が安全・安心して挑戦できる環境を用意し、小さな困難に出会っても、すぐにヘルプするのではなく、見守ることを通じて、成長の機会を創り出しましょう。
この記事が皆様の子育ての参考になれば幸いです。
総理府の調査によると15~74歳の男女の内半数以上の56.9%が、日頃ストレスを感じていると回答しているんだって!
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参考文献
- Masten, A.S. (2001). Ordinary Magic: Resilience Processes in Development. American Psychologist
- ストレスと脳 – 東邦大学 –
- 「幼少期の経験」は脳と遺伝子に影響する - ダイヤモンドオンライン-
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