プログラミング的思考力を育む親の関わり方:実例を交えたアイディア

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2024年06月24日

近年、日本でも小学校低学年の子供を持つ親の間で「プログラミング的思考力」を育むことの重要性が広く認識されるようになりました。しかし、多くの親御様が「そもそも、プログラミング的思考力とは何か?」「どのようにして育てることができるのか?」といった疑問を抱いているのも事実です。この記事では、プログラミング的思考力を育むために、子どもとの日常生活の中で実践できる関わり方について、具体的なアイディアを提供します。どのようにプログラミング的思考力を育むサポートをすればよいのか、実例を交えながらご紹介します。

トリー
トリー

プログラミング的思考力ってそもそも何なのかな?

その力ってどういう役に立つんだろう。

1. プログラミング的思考力とは?

プログラミング的思考力とは、問題を論理的に分析し、解決策を順序だてて考え、実行する能力を指します。これは単に高度なプログラムが書けるようなプログラミングスキルを指すのではなく、日常生活や学業においても重要なスキルです。例えば、子供が自分で問題を発見し、それを解決するための方法を考え、実行し、結果を評価する過程で、このプログラミング的思考力が役に立つのです。

2. 日常生活での親の関わり方

では、プログラミング的思考力をどのように養えばよいのか。ここでは日常生活での例を実際に扱いながら、どのような手順で親が子に関わればよいかを解説いたします。

例え話: あなたの子供が積み木で大きな塔を作りたいと言いました。しかし、塔はすぐに崩れてしまいます。親はどのように関わり、プログラミング的思考力を育むことができるでしょうか?

ステップ1: 問題を理解する

まず、塔が崩れる理由を一緒に考えましょう。親としては「どうして崩れちゃったのかな?」と子どもに問いかけることで、問題の原因を考えるプロセスに誘導します。積み木のバランスや土台の安定性について話し合うことが大切です。

子どもによっては、できなかった結果から泣いてしまったり、自信を失ってしまう子、何も考えずにもう一度挑戦し始める子と、いろいろなパターンがあるでしょう。ここでは、まずは何か問題があったのではないかという視点を持つことを伝えることから始めましょう。

問いかけによって、そもそも積むときに上ばかり見ていて足が当たってしまったのか、最初の置き方が悪かったのか、どんな原因があったのかを考えます。

ステップ2: 解決策を考える

次に、「どうしたら崩れないようにできるかな?」と問いかけ、解決策を一緒に考えます。例えば、土台を広くするとか、積み木を交互に積んでいくなど、様々な方法を提案し、子供自身に試行錯誤させます。ここで、いきなり答えを示すのではなく、いろいろな仮説を立てながらそれぞれ調べていくことが大切です。また、このステップでは、小さく試すことも大切です。いきなり仮説を本番で検証するのではなく、小さな塔を作るなど、試してみてから解決策の妥当性を検証しましょう。

ステップ3: 実行してみる

解決策が決まったら実行してみましょう。積み木の塔を再度組み立てる際、親は必要に応じてサポートしますが、できるだけ子供自身にやらせてみることが重要です。親はサポーターとして、子供の考えを尊重しつつ進めます。

実行中が子どもは視野が狭くなりがちです。途中で「どこか歪みが起こっていないかな?」「ちょっと離れて見てみよう」など、別の視点からサポートしてあげると効果的です。

ステップ4: 結果を評価する

最後に、実際に試した結果を一緒に評価します。「今回はうまくいったね!次はもっと高い塔に挑戦してみようか」「何でうまくいったのかな?」「一番うまくいったと思っているところはどこ?」と体験から学びを促したり、「今回は崩れちゃったね。次は別の方法を試してみようか」と失敗が合っても切り替えて、学ぶ姿勢を促したりします。

3. プログラミング教育の実例

例え話: ある家庭でのエピソード

お子さんがある日、「もっと楽しいゲームを作りたい」と言い出しました。そこで、親が一緒に簡単なプログラミングツール(例えばScratch)を使ってみることにしました。

ステップ1: 問題を理解する

ゲームを作るためには、どんなキャラクターが必要か、どんな動きをするのか、何をしたらゲームクリアになるのかなど、具体的に話し合います。ここで重要なのは、親が質問を投げかけて、子供が自分で考える時間を与えることです。

例えば、「スタートのときはこのキャラクターはどこにいるの?」「どういう風にキャラクターを動かしたいの?」など、子どもの思いや考えを引き出す質問を心がけましょう。

ステップ2: 解決策を考える

次に、それらの要素をどうプログラムで実現するかを一緒に考えます。「キャラクターを動かすためにはどうしたらいいかな?」、「得点を表示するにはどうする?」といった具体的な問題を一つずつ考え、解決策を見つけていきます。

ステップ3: 実行してみる

Scratchでキャラクターを動かすプログラムを実際に作成してみます。親が手本を見せるのではなく、子供が自分の手でプログラムを書くことで、実際にどう動くかを体験させます。

ステップ4: 結果を評価する

ゲームが完成したら、実際にプレイしてみます。動作がうまくいかなかった部分については、「どこで問題が起きているのかな?」「いまどんな動きになっていた?本当はどう動かしたいんだっけ」と、問題点を一緒に見つけながら改善点を考えます。子供が自分のゲームをプレイし、フィードバックを受けることで、次に何を改善するべきか考える力が育ちます。

4. 他の具体的な実践例

例1: 家庭での料理

料理もプログラミング的思考力を育む絶好の機会です。例えば、料理のレシピを読み、それに従って手順を踏む過程で、論理的思考や問題解決能力が自然と身につきます。親は、子供に対して「この材料は何グラム必要かな?次に何をするべきかな?次の作業のために何を用意しておいた方がいいかな?」と問いかけることで、子供自身に考えさせる機会を与えることができます。

例2: DIYプロジェクト

家での簡単なDIYプロジェクト(例えば、本棚を作る、小物入れの製作など)は、プログラミング的思考力を鍛える良い実践例です。材料をそろえ、設計図を描き、手順通りに進めていく過程で、子供は問題解決のための計画と実行を学びます。

まとめ

プログラミング的思考力は、将来の学びや生活の基盤となる重要なスキルです。親が子供と一緒に問題を見つけ、解決策を考え、実行し、結果を評価するプロセスを共有することで、この思考力を自然と育むことができます。家庭内でのさまざまな活動を通じて、日常生活の中で楽しく、効果的にプログラミング的思考力を鍛えましょう。

トリー
トリー

子どもと一緒に何か1つの目的に向かって、どうすれば出来上がるかを話し合い考え合いながらやることが大事なんだね!

参考文献


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