
「宿題は?」「あとちょっと!」
…気づけば、ゲームばかりしていて一向に勉強を始めないわが子。
「このままで大丈夫なの?」と、ついイライラしてしまう親御さんも多いのではないでしょうか。
現代の子どもにとって、ゲームはとても魅力的な存在です。一方で、学習への集中が途切れてしまったり、生活習慣が乱れることもあるため、親としては上手な付き合い方を身につけさせたいところです。
この記事では、ゲームばかりで勉強しない子どもに対して、親がとるべき5つの具体的な対処法を、心理学的な観点や教育現場での知見も交えてわかりやすく紹介します。

ゲームって、楽しくてやめられない気持ち…ちょっとわかるなぁ。
でも、“やるべきこと”とのバランス、大事だよね!
小学生がゲームに夢中になる理由

まずは、なぜ子どもたちはゲームに熱中してしまうのか。その理由を理解しておくことで、親の関わり方も変わります。
- 達成感がある:ゲームはステージをクリアすることで達成感や報酬が得られます。脳内ではドーパミン(快楽物質)が分泌され、やる気や快感が得られる仕組みになっています。
- コントロールできる世界:現実世界ではうまくいかないことも、ゲーム内では自分が主人公。自分のペースで進められる心地よさがあります。
- 友達とのつながり:友達と同じゲームをしていないと話題についていけない…ということも少なくありません。
ゲームには中毒性があるともいわれますが、全てを否定するのではなく、「なぜゲームに惹かれているのか」を理解するところから始めましょう。
対処法① 勉強とゲームの「時間の見える化」をする

●なぜ効果的なのか
子どもは抽象的なルールや感覚では動けません。
「勉強してからゲームしなさい!」と言われても、どれくらいやったら良いのか分からないことが多いのです。
●やり方のポイント
- 「1日〇分まで」「宿題が終わったら30分」など、ルールを可視化しましょう。
- ホワイトボードやタイマーを使って、親子で確認できる仕組みを作るのがおすすめです。
- 曖昧な約束(「今度からちゃんとする」など)は避け、具体的なルールを決めることが大切です。
対処法② 勉強のハードルを下げる

●なぜ効果的なのか
ゲームに比べて、勉強は「楽しくない」「達成感がない」と感じやすいもの。
いきなり「1時間勉強しなさい!」と指示しても、ハードルが高すぎてやる気が起きません。
●やり方のポイント
- 「まずは5分だけ」から始めて、やったことを認める
- 「昨日より1問多く解けたね!」と、小さな成功体験を積ませる
- 勉強後に「よく頑張ったね」とポジティブな声かけをすることで、達成感を高める
最初は“勉強を始める”だけでOK。継続できることが自信につながります。
対処法③ ゲームそのものを悪者にしない

●なぜ効果的なのか
「ゲームばっかりして!」と否定されると、子どもは反発し、親子関係が悪化します。
特に、小学校低学年〜中学年では、「自分の好きなものを否定される」=「自分自身を否定された」と感じやすいものです。
●やり方のポイント
- 「面白そうだね、どんなゲーム?」と、子どもの世界を肯定する姿勢を見せる
- 一緒にゲームをプレイしてみることで、話題の共通項を作る
- 「1時間勉強したあとに遊ぼうね」と、ルールを明確に示す
ゲーム=悪ではありません。上手に付き合うことが大切だという視点で伝えましょう。
対処法④ 「勉強しなさい!」を言わない
●なぜ効果的なのか
「勉強しなさい!」という言葉は、心理的リアクタンス(反発心)を引き起こします。
子どもが「やらされている」と感じると、自主性が失われ、やる気をなくしてしまいます。
●やり方のポイント
- 「いつやる?」と問いかける形にする
- 「〇時までに終わらせるには、今から始めた方がいいね」と考えるヒントを与える
- 「自分で決めたら応援するね!」と自律をサポートする声かけを意識する
命令ではなく、選択肢を与えながら、主体性を育てることが大切です。
対処法⑤ 興味関心を“学び”に変える工夫をする

●なぜ効果的なのか
「ゲームは悪」「勉強は良い」と分けるのではなく、子どもの“好き”を学びにつなげることで、学習が前向きになります。
●やり方のポイント
- ゲームの世界観や設定を使って、算数や地理などに結びつける(例:「マイクラで建物を作るには何㎡必要かな?」)
- YouTubeやゲーム実況を題材に、文章を書かせる、プレゼンさせるなどアウトプットさせる
- 「どうやったら自分でゲームを作れるか?」とプログラミングや論理的思考に興味をつなげる
学びは、教科書だけでなく、日常の中にある“興味”から育てることができます。
まとめ|禁止よりも「付き合い方」を教える

ゲームばかりして勉強しない子どもに、つい怒ってしまいたくなる気持ちもあるかもしれません。
でも、怒ったからといって、子どもが「自分からやる子」に変わるわけではありません。
大切なのは、「どうゲームと付き合うか」を一緒に考え、“コントロールする力”を育てること。
それは将来、スマホやSNS、YouTubeなど、誘惑が多い社会で自分を律して生きる力にもつながります。
焦らず、一歩ずつ。今日できたことを一緒に喜び合うことが、学びへの第一歩になります。

“ゲームやるな!”じゃなくて、“どう付き合うか”を教えてあげるのが親の役割かも。
上手なバランス、見つけていこうね!
参考文献

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